
この話を伺うと、多くの場合いちばん先に出てくるのが「OCRで読み取れないか」です。 ただ、実際に分解してみると、詰まっているのが読み取りではないことのほうが多いのです。
請求書の処理を、実際の手の動きに沿って分けると4つの工程になります。 どこが重いかは会社によってまったく違います。
郵送・メール添付・FAX・取引先のポータルからダウンロード。届き方がバラバラで、まず一箇所に集めるのに手間がかかる。担当者しか置き場所を知らない、ということも起きます。
ここが重い会社では、読み取り精度を上げても何も変わりません。
金額・日付・取引先名・明細を、目で見て入力する。書式が取引先ごとに違うのが厄介で、同じ「合計」でも位置も呼び方も違います。
ここはAIが最も効く工程です。ただし後段が整っていないと効果が出ません。
読み取った値が合っているかを人が見る。ここを省くと支払いを間違えるので、多くの会社が二重チェックを外せません。
「AIが読んだ結果を人が全部見直す」なら、手入力と手間は変わりません。
発注書・納品書・検収と照らして、差異を見つける。数字が合わないときに、どの書類のどこがズレたのかを追う作業がいちばん時間を食います。
実はここが最大の山、という会社が少なくありません。
同じ「請求書処理が大変」でも、重いのが1番なら受け取りを一箇所に集める仕組みが先です。 2番ならOCR、3番なら「人が見るべき箇所だけを人に出す」設計、 4番なら突合のルールを機械が持つことが本丸になります。
順番を間違えると、精度の高いOCRを入れたのに現場の作業時間がまったく減らない、 ということが普通に起きます。実際、そうなってしまってからご相談に来られる方もいます。
取引先ごとに違うレイアウトから、同じ意味の項目を取り出す。ここは従来のテンプレート型OCRが最も苦手だった部分で、いまのAIが明確に強くなったところです。
全部を人が見直すのでは意味がありません。読めた確信度が低い項目だけを人の目に回し、確実なものは通す。確認の総量を減らすのが本体です。
突合で数字が合わないとき、「どの書類のどこが、いくらズレているか」まで機械が示せると、人は判断だけで済みます。探す時間が消えます。
私たちは解体業向けのAIシステムを自社で開発し、実際の現場で毎日動かしています。 そこには請求書・納品書・計量伝票・レシート・名刺の読み取りが含まれていて、 読み取った値をそのまま台帳と原価に流し込むところまでが本番稼働しています。
「作れます」ではなく、動いている画面をお見せできます。業種が変われば書類の様式も突合のルールも変わりますが、 4工程のどこをどう機械に持たせるかという骨格は、そのまま載せ替えられます。
4つの工程のどこが重いのかは、書類の届き方、取引先の数、 いま使っている会計ソフト、承認の回り方で変わります。 Excelの持ち方ひとつで、やるべきことが入れ替わることもあります。
御社の請求書処理を30分ほど伺えれば、4工程のどこが重いのかと、 最初に手を付けるべき1箇所をお出しします。そのうえで、自社で進めたほうが早いと判断されるなら、それも含めてお伝えします。